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「スーツを着たアスリート」エクステリアデザイン 小室秀夫(1)

2007.1.19

「イメージしたものは、スーツを着たアスリート。一流のアスリートがスーツを着ている姿って、かっこいいじゃないですか。バリバリスポーツだけではなく、フォーマルでもある。そんなイメージです」

新型スカイラインのエクステリアデザインを担当した小室秀夫






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こんにちは、日産自動車の岡本です。

今回ご紹介するのは、新型スカイライン(V36)のエクステリアデザインを担当した、小室秀夫。冒頭の言葉は、小室に、新型スカイラインのデザインを考えた際のイメージしたものを訊いた際の答えです。

私はこの「スーツを着たアスリート」という言葉を聴いたとき、すごく納得がいきました(蛇足ですが、日産社内では納得感があることを表現する際「しみじみする」と言います)。皆さんはいかがでしょうか?

小室は、1992年に入社後、『R34 GT-R』『Infiniti FX』、2003年東京モーターショーに出展されたコンセプトカー『風雅』などのデザインを担当。
2003年の東京モーターショーが終わった後、小室に声がかりました。
新型スカイラインのエクステリアデザインの、社内コンペです。

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「先代のV35は、合理的でいいんだだけれど、少し華が足りなくてもったいないと思いました。だから、新型(V36)は華のある感じ、艶っぽい感じにしたかった。それでイメージしたのが、“スーツを着たアスリート”」

デザインは、スケッチから、クレイ(粘土)モデルをつくってデザインが絞り込まれていくが、新型スカイラインの場合は、通常より早い段階で小室案に決まった。その後設計要件を考慮しながらデザインをデータ化していくのだが、小室が苦労したのは、実はそこからだった。



「最初冗談だと思われていたみたいなんです」

それは、ボンネットの一筆描きの開口線のことだ。

新型スカイライン ボンネットの一筆描きの開口線



「クルマは、当たり前ですが、デザインしたものを工場でつくれるようにしないといけません。このエンジンフードをぐるっと回すデザインをつくるために、その設計条件をあわせるのが大変でした。こういうことをやっている量産車ではあまりない。少量生産のクルマぐらいなんです。

エンジンフードとバンパーとフェンダーパネルが全部ヘッドランプのところで集合していて、その合わせをきちんとするのが難しかった」



新型スカイライン(V36)のヘッドランプ
ヘッドランプのところでエンジンフードとバンパーとフェンダーパネルが集まる



このボンネットの部分のデザインについては、当時社内では大きな議論を生んだ。
このようなデザインを採用しているクルマが少ないのは、その品質を保つのがむずかしいからだ。

「本当にやるのか?」
「このデザインをやったら品質が大変なことになる。絶対やらない」

という声もあったほどだ。

「当初『ちゃんと(品質を保って)生産できるのか』という声がありました。設計から『こうだったら実現できる』という条件が出てくるんですが、その(デザインしたものと設計条件の)ギャップがすごい」



小室は妥協しなかった。
どうすればデザインを実現できるのか?高い品質をキープしながら生産できるのか?小室は何度も設計部門とやりとりを重ね、調整していった。
データの0.001mmのところまで。




つづく


■「スーツを着たアスリート」小室秀夫(1)
「空気の流れをデザイン」小室秀夫(2)
「やれることはすべてやった」小室秀夫(3)

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