昨夜は
−16℃対応の寝袋と、エアーマットのおかげで
就寝中の寒さ対策は取り越し苦労で済んだ。
後日談、友人は少し寒かったようだ。
世界は未だ暗闇の中であるが、確実にその時が来るのを
待っている気配がそこにはあった。鳥たちだ。
時折り遠くの方でケンケンと鳴く雉や、
チョットコイと鳴く小綬鶏たちも
皆ソワソワしているようだ。
涸沼は、
ラムサール条約に登録された汽水湖である。
数多くの
湿地帯に棲む彼らはこの恩恵にあずかれる。
少なくともここは。
生物多様性
それは我々生き残るための手段でもある。
地球誕生から46億年
実に今まで生物は
5回もの大量絶滅を経験してきた。
ただ
かのダーウィンは種の起源でこう記している。
たまたま適応したモノが生き残る、と。
孫子の兵法でも同様の教えがあった気がする。
世の中、弱肉強食で残る訳ではないのだ。
…
未だ寝ぼけ眼の私たちは、
日の出が見られる湖面付近に移動した。
管理棟の警備員に何処がオススメかと尋ねた。
でも
ヒト科は1種しか無く、
今現在、ホモサピエンスしかいない。
常にヒト科は絶滅の危機にある。
なぜ?
ライバルのネアンデルタール人たちは
身体も脳もいずれも我々を凌駕していたのに
絶滅し弱者である我々だけが残ったのか。
What happened then?
光は朝焼け雲となり湖面に浮かび
闇は未だ景色たちを真っ黒に染め
光と闇とが互いに譲らず
くっきり明暗を区別した。
しかし

それも長くは続かなかった。
太陽の出現だ。
眩い光、畏怖と崇拝。
それは絶対的自然神の頂点とする
太陽は自らを秘仏とせんとして、
強力な電磁波により我々は容易に直視
出来ない様にしているのではと思った。
特に御来光は。
…



